WEB担当者必見!
制作スピードを
加速させるための
資料作成テクニック。 Production speed techniques
WEB制作や更新運用の作業スピードを鈍化させないためには、制作会社に分かりやすく正確な資料提供や要望を伝えることが不可欠です。
今回は、すぐに取り入れられそうな初級編から現場のプロが意識している上級編までの具体的なテクニックを紹介し、どのような形で資料作成や依頼をすると実際の制作現場で作業が効率的に進むかを解説したいと思います。
ご紹介するテクニックを取り入れることで、制作プロセスがスムーズに進み、制作期間の長期化をきっと回避できるはずです。それでは早速見ていきましょう。
目次
初級編
Text これだけは押さえたい!基本の「キ」
修正対象箇所は
具体的に伝える修正箇所を明確に示すことは、制作会社へ要望を伝えるうえでの基本事項基本中の基本です。抽象的な表現ではなく、具体的な箇所や対象のURLを共有することで、誤解を防ぎ、スムーズな修正作業が可能になります。言葉だけではなく、画像やスクリーンショットを添えるとさらに効果的です。
デジタルツールを
活用しようFAXや紙のような原始的なフォーマットは極力避け、修正量が多くなる場合は、Googleドキュメントやスプレッドシートなどのデジタルツールを活用しましょう。
これにより、リアルタイムでの修正や共有が可能になり、効率的に進められます。特に文字起こしが発生するようなフォーマットで修正を依頼するのは二度手間になりがちです。コピペで終わる素材提供を意識してみましょう。それだけで作業スピードは圧縮できます。字にクセがある人は手書きの指示も避けたほうが良いでしょう。ちなみに弊社の制作現場でもGoogleのツールを積極的に好んで利用しています。
なお、修正指示の資料は、WindowsとMacの両方で問題なく閲覧できるツールが好ましいです。自身の確認環境で問題なく表示されていても、相手方の環境では、文字化けやレイアウト崩れが発生する場合があります。GoogleドライブやOffice365など、ブラウザベースで確認できるクラウド共有可能なツールを利用することで、互換性の問題を容易にクリアすることが可能です。指示に利用する画像と文章はワンセットに
修正指示を伝える際に画像添付する場合は、指示とワンセットになるよう資料提供を心がけましょう。画像のファイル名と修正対象の場所に齟齬があったり、添付した画像が指示近くになかったりすると、それだけで確認に時間がかかってしまいます。
この点を心がけるだけで、依頼を受け取った作業担当者がスムーズに内容を理解することができ、修正を迅速に進められます。
中級編
Text 効率的な修正作業の
ためのひと工夫
整理・整頓、
人間も資料も
身だしなみが
非常に大事自分でまとめた修正内容を生成AIで整理してもらうのは、整合性や可読性を向上させるうえで非常に効果的です。また、視覚的に整理された資料は確認自体に労力がかからなく、理解がスムーズにできるため、作業担当者が修正自体に集中して取り掛かることができます。
修正指示の見栄えを統一し、対象のページ、修正要望、補足するポイントを明確に記載した依頼を心がけることで、制作会社が得意な作業に集中してもらえるようにしましょう。サイトと修正要望を
一致させるのが
一番早い修正指示の順番がサイトのナビゲーションと一致していると、確認作業がスムーズになります。順番がバラバラだと確認に時間がかかるため、要望が多岐にわたる場合には注意が必要です。フッターや展開メニューのリンク導線が集まっている箇所の左上から順に修正指示を記載していくのがオススメです。
見切れにはご用心!
資料内の修正要望が途中で見切れていると、確認時に滞りが発生してしまいます。特にPDFや古いフォーマットのアプリで作成したファイルだと、資料が編集できなく見切れている箇所自体が確認できません。全ての指示が表示されるように気をつけましょう。
上級編
Text 最終的な仕上がりを
意識する
単純な作業に
落とし込むべし修正指示は、なるべくシンプルに伝えましょう。
例えば文章の修正指示を出したい場合、「Aの文章の4行目の内容に、Bを追加して、10行目をCに差し替えてください」というように、複数の条件付けをする指示ではなく、「Aの文章をBに差し替えてください。Bは以下の通りです。※段落変更はそのまま維持してください」というような、「作業を単純化させる = 最終的な仕上がりを伝える」依頼を心がけると、複雑な条件の要望を理解しなくて良くなるため、修正完了するまでの速度が格段と早くなります。掲載内容と
素材は一致してる?
クオリティは
OKなライン?提供する写真や資料は、第三者が見ても客観的な判断がつきやすいように用意するのが理想です。
例えば、掲載したいスタッフ情報と写真を合わせて送る場合、氏名と顔が一致しているものが提供されないと、現場では判断がつかなく、一度聞き直すプロセスが発生するため、その時間が掲載までのタイムロスになってしまいます。
また、提供する画像の品質が低すぎるものも極力避けるようにするのがベターです。画像加工ソフトである程度編集できる場合もありますが、加工しすぎても不自然になるため、なるべく少しの加工で済むクオリティの画像提供を心がけると良いでしょう。使用する画像の権利がクリアしていることもしっかり確認しておきます。避けたい素材
- 寄りすぎている写真
- 被写体の周りの余白が
少ない写真 - 引きすぎている写真
- 版権がクリアしていない画像
- 解像度が荒い写真
ゴールから逆算した要望で!
修正要望は最終的なイメージを見据えて依頼することが重要です。部分的な依頼で削除や追加を繰り返すと、サイト全体の整合性がとれなくなってしまいます。
例えば、特定のページにあるコンテンツを他のページへ追加する要望があった場合、「元のページから削除が必要か?」それとも「元のページには残しつつ追加するのか?」と修正に伴う意図を補足してあげると、作業範囲の判断を迅速かつ正確に下すことができるため、戸惑わないで修正を進めることが可能となります。
なお、修正の要望は具体的な指示と抽象的な要望は分けて依頼することで、「指示通りに作業すればよい」ものなのか、「こちらで提案して作業してよい」ものかの判断を制作会社でもしやすくなりますので、上手に使い分けて希望を伝えてみるとよいでしょう。
番外編
Text 組織内での
調整、調整、調整
決裁権を
持っている人の
言質はしっかり取る依頼前に、自身が所属している組織の決裁権を持っている人の確認をしっかり取りましょう。意見が二転三転してしまうと、折角作業したものが無駄になってしまいプロジェクトの長期化に繋がります。依頼した内容が水泡に帰さないよう調整はしっかりしておきましょう。
少数精鋭が
時短のカギ!担当者が多いと意見が分かれ、すべての要望を押さえたものに仕上げようとすると内容が薄くなりがちです。またその分、多くの時間を要しプロジェクト全体の納期を押し上げる要因にもなります。関わる人はできるだけ少数に絞り、意見の統一をしっかり図りましょう。少数精鋭でできる迅速な意思決定は、少ない人数で取り組む最大のメリットです。
自社の状況や
スケジュール把握は
しっかりと人事や提供サービスの変更がある場合は、WEB担当者も事前に把握しておきましょう。所属組織の変更に伴った適切な素材提供を心がけることにより、制作中のサイトにもスムーズに反映が行え、公開や納品まで一気に制作を進めることができます。
納期・期日の
ゆとりは
1.5倍くらい
増し増しに納期・期日の希望がある場合、制作や修正の依頼時には、余裕を持った日程を設定しましょう。突発的な修正や確認が必要になることを考慮し、余裕を持ったスケジュールを立てることで、制作会社側も余裕をもった作業が進められ、より良い成果物を提供できます。
Text 効果的な資料作成で
制作スピードを
向上させよう
いかがでしたでしょうか?今回ご紹介したテクニックを用いて、伝わりやすい資料を作成することで、制作スピードの鈍化を回避させることへきっと繋がるはずです。また制作会社の立場からは明確な資料・修正指示があると工数が省けるため、お客様側の費用軽減にも役立つと思います。
丸投げでお任せするのも一つの手ですが、具体的な要望を伝え、客観的な見やすさを意識してポイントを押さえた明確な指示を伝えることで、より良い成果物を得ることができると思いますので、取り入れそうなテクニックはぜひ駆使していただければ幸いです!
おまけに
今回ご紹介したテクニックは、当社で社内資料を作成する際にも利用しています。
普段利用している資料の一部雛形URLを公開させて頂きますので、資料作成でお困りの方は、ぜひご活用ください!